訪問看護DXシステム
記録・シフト・スケジュールを
ひとつのクラウドに。
記録作成、シフト管理、訪問スケジュール調整――それぞれ別のシステムで動いていた業務を、AI連携クラウドで一元化。スタッフが本来のケアに集中できる環境を実現したプロジェクトです。
- 業種
- 訪問看護ステーション
- 規模
- 利用者 約150名(将来 250名想定)/ 月訪問 約900件
- 開発体制
- 段階リリース型(Phase 1 → Phase 2 → Phase 3)
- ステータス
- 本番稼働中
現場の課題
業務が複数システムに分散
電子カルテ(iBow)、レセプト(ワイズマン)、シフト管理(ケアメーカー)が別々に動いており、同じ情報を何度も入力する二重入力が発生していた。
記録作成に時間がかかる
音声入力非対応のため、訪問後に文字入力で記録を起こす必要があった。残業の大きな原因に。
シフト作成が属人化
担当者(副所長)の経験と感覚に依存し、長期不在時に業務が滞るリスクがあった。
移動が非効率
担当制を維持するため、スタッフが地理的に効率の悪い順路で訪問するケースが発生していた。
モバイル対応が不十分
現行システムのモバイル画面が見づらく、訪問先からの確認・入力に支障があった。
月額コストへの不満
既存のシフト管理SaaSは月3〜3.5万円。機能に対して割高で、サポート品質にも課題があった。
解決アプローチ
業務をひとつのクラウドへ集約
利用者マスター・スタッフマスター・シフト・訪問記録を一元管理する独自クラウドシステムを構築。既存システム(iBow/ケアメーカー)からはCSV連携で段階移行し、現場の混乱を最小化。
AI による記録自動生成
訪問時の会話を録音し、医療特化の音声認識API+生成AIで SOAP形式の看護記録を自動作成。残業の最大要因だった「記録入力」を大幅に短縮。
シフト自動生成エンジン
担当者の希望・NG条件・スキルレベル・移動効率を組み合わせた 2段階フォールバック自動配置。第1段階は担当者優先、第2段階は距離優先で割り当て、担当制と移動効率を両立。
iPad で完結する現場UI
iPad 8インチクラスを想定し、低価格データSIMでも快適に動作する軽量設計。タッチで直感的に操作でき、訪問先から記録・確認が可能。
全スタッフ編集 + 操作ログ
「シフトは常に変更可能」という訪問看護の実態に合わせ、副所長だけでなく全スタッフが編集可能。すべての変更を 操作ログに記録し、誰がいつ何を変えたかを完全可視化することで秩序を担保。
主要機能(抜粋)
利用者・スタッフ・勤務パターン
利用者の保険区分(介護/医療/自費)、訪問頻度(毎週/中2日/月第2・第4 等)、担当指定(指名必須/ポジティブリスト/誰でもOK)、NGスタッフ・NG日を柔軟に管理。
カレンダー × 縦横切替
30分単位グリッドで空き時間帯を可視化。縦スクロール/横スクロールの表示切替、個人フィルター、保険区分別の色分け、月次サマリ表示。
月次展開(EXPAND)
毎月初旬、利用者マスターの訪問頻度から当月分の訪問予定を一括生成。NG日チェック・祝日スキップ・重複スキップを自動で実施。
スキルマッチング
スタッフのスキルレベル(Lv1〜5)と利用者の難易度を GTE(以上)判定で自動マッチング。主担当 → バックアップ → 完全一致 → GTE の優先順位で割り当て。
当日欠勤対応
欠勤発生時、代替候補3名を自動提案。管理者承認で確定。当日のリカバリ作業を最小化。
同行訪問・他サービス重複検知
新人教育・入浴介助での複数同時訪問に対応。リハビリ等の他サービスとの時間帯重複を検知してダブル算定リスクを予防。
操作ログ・編集ガバナンス
全変更を before/after で記録。承認後の編集はチャット通知必須、24時間以内に2回以上編集された訪問は強調表示で異常を検知。
多段階アラート設計
ERROR(保存ブロック)/WARNING(保存可・警告表示)を業務インパクトに応じて使い分け。緊急時の柔軟な対応と安全性を両立。
技術ポイント
D&D × タッチ対応UI
@dnd-kit/core ベースで実装。30分単位スナップ、閲覧/編集モードの二段階分離で誤操作を防止。iPadのタッチ操作にも最適化。
同時編集の整合性担保
並行 INSERT を行ロック(SELECT ... FOR UPDATE)+ アプリ側再チェックで担保。同行訪問仕様との衝突を避け、UNIQUE INDEX に依存しない設計。
外部連携の段階導入
連携先のAPI公開状況に応じて「CSV手動取込 → ブラウザ自動化 PoC → ネイティブAPI連携」の3段階で進めるロードマップを設計。
祝日・休日対応
内閣府公式祝日CSVを取り込み、利用者ごとに「祝日訪問可」フラグを設定可能。横展開時に施設ごとの運用差異に対応。
セキュリティ・プライバシー
利用者・電子カルテ情報の暗号化、HIPAA準拠方針、医療情報を外部AIモデルの学習に使用しない設定をデフォルト化。
軽量・モバイル設計
低価格データSIMでの運用を前提とし、シフト同期通信量を抑える設計。iPad 8インチクラスでの実利用を想定。
開発フェーズ
コア機能
- マスター管理(利用者・スタッフ)
- シフトカレンダー
- 希望申告・設定
- D&D 手動微調整
機能拡充
- シフト自動生成(2段階フォールバック)
- スキルマッチング
- 当日欠勤対応
- 同行訪問 / 操作ログ
- iBow CSV連携・承認フロー再設計
- 祝日対応・他サービス重複検知
高度連携
- ルート最適化(Googleマップ連携)
- iBow / カイポケ CSV・連携自動化
- 音声入力 → SOAP記録自動生成
- 会議議事録自動生成
他業種・他事業者様へ
本プロジェクトで培った 「業務一元化クラウド × AI連携 × モバイルUI × 自動配置エンジン」 の知見は、訪問看護以外の業種にも応用できます。
例:訪問介護・訪問リハビリ・在宅医療/配送・営業ルート最適化/フィールドエンジニア派遣/施設清掃・点検事業 など。
「人を現場に派遣する業務」 であれば、ベース機能を活かしつつ業種固有の要件を載せる形で、短期間での立ち上げが可能です。
「自社の業務もDXできないか」とお考えの経営者・現場責任者の方は、ぜひ一度ご相談ください。